大アルカナの22枚のカードは、「0 The Dreamer(夢想家)」に描かれた、1人の青年の成長を表しています。

「0 The Dreamer(夢想家)」のカードの中心に描かれた青年は、今まさに旅に出ようとしています。
彼の前には無限の可能性が広がっています。残りの21枚のカードをめくっていきながら、
青年と共に心の旅をしていきましょう。

  • 「1 The Magician(魔術師)」
    魔術師は天の力を地に表し、世界の成す4つの元素(火地風水)を自由に操ることができます。
    「1 The Magician(魔術師)」が象徴するのは、人間の「英知」と「創造性」です。
    魔術師と出会い青年は、今まで無自覚だった自分の中にある無限の力と可能性に気づきます。


  • 「2 The High Priestess(女教皇)」
    女性の持つ神秘性が強く現れたカードです。
    女教皇は、青年に何を伝えるのでしょうか。
    青年は自分に無限の力と可能性が宿っていることを知っています。
    しかしそれの力を有意義につかい、世界に向かって自分を表現するためには、自分自身と世界について知ることが必要です。
    女教皇は青年に、人間の本質と宇宙の真理を教えます。


  • 「3 The Empress(女帝)」
    女帝は「母親(母性)」の象徴であるとともに、生み出すもの「地母神」としての意味も持ちます。
    女帝は青年に創造することについて教えます。
    女帝と出会うことで青年は、自らの中に宿る創造性をつかって、現実に何かを創り出すための方法を学びます。


  • 「4 The Emperor(皇帝)」
    女帝と出会ったことで青年は自らの力に自信を持ち、何かを創り出すのだという衝動で胸が一杯になっています。
    しかし、情熱のままに行動してもうまくいきません。
    物事を成し遂げるには情熱とともに、計画し、それを確実に実行していくための冷静さが必要です。

    皇帝は地上の絶対権力者です。
    皇帝は法を制定し、皇帝は地上に規律と秩序をもたらします。
    青年は皇帝から、物事を制御することの重要性を学びます。


  • 「5 Unity(統一性)」
    青年は皇帝から規律と秩序の重要性を学びました。
    しかし、それを強要するだけでは暴君となり、人々からの信頼は得られません。
    規律は、深い愛と道徳に基づいて定められる必要があります。

    伝統的なタロットカードでは、教皇としてこのカードは表されます。
    教皇は神の真理に近い場所にいますが、生身の人間です。
    時に欲望に溺れ、自己のためにその権力を振るうこともあります。
    教皇は、自我に従うのではなく、良心に従い行動するよう青年に注意を促します。


  • 「6 The Lovers(恋人たち)」
    自我を獲得し、自己認識を手に入れた青年はやがて大切な人と出会います。
    それは恋人かもしれないし、唯一無二の友人かもしれません。
    排他的にならずに、自分とは異なる存在を受け入れることが愛の本質です。
    自我に気づいた青年は、他者と関わることで愛について学んでいきます。


※ドリーン・バーチュー、ラドリー・バレンタイ『エンジェルタロットオラクルカード』(JMA・アソシエイツ(ライトワークス))を例に説明しています。